3年目くらいまでの弁護士向け実務刑事弁護の覚書


by lodaichi

少年事件の移送についてなど

少年事件で気をつけるべきことという題で、事務所内でゼミを行った。

そこで、若手の弁護士と話していて、少年事件の移送の問題は、あまり分かっていないようだったので、ここに記しておくこととする。

被疑者段階では、少年も成人と手続き的にはほぼ同様であるといってよい。
もちろん、少年法には、勾留の要件は少年の場合「やむをえない場合」に限るとか、書いてあるが、被疑者国選の場合などは、勾留の決定が既にされてしまったあとに、弁護人として関与することになるわけで、こうなってしまうと既に出されてしまった勾留決定を覆すのが、はなはだ難しいのは成人の場合と変わらないなあという印象だ。

少年の場合は、検察官が家裁送致をする。その瞬間から、少年事件特有の問題が生じる。

まずは、観護措置をめぐる攻防がある。観護措置をとられてしまっても、家裁は色々な理由から、この措置を取り消すことがあり、この辺を見ていると勾留取り消し決定の運用がはなはだ硬直的なのとは、趣きを異にする。

それと、少年事件の場合、移送というものがありうるのだ。
これを念頭においておかないといけない。
例えば、東京都に住所のある少年が、千葉市で逮捕勾留され、千葉家裁に送致されたとする。
千葉家裁は、少年の住所地の東京家裁に事件を移送することが通常だ。
つまり、少年は
千葉の警察→千葉の鑑別所→東京の鑑別所
という風に、拘束場所が変更することになる。

刑事事件のような感覚で、千葉家裁で審判するんだろうと考えていると、いつのまにか少年が移送されることになりあわてるということになりかねない。
これも成人の場合にはない少年事件の特徴の一つだ。
by lodaichi | 2010-07-08 10:36