3年目くらいまでの弁護士向け実務刑事弁護の覚書


by lodaichi

少年保護事件付添扶助事業とは

修習生と話をしていたら、少年保護事件付添扶助事業のことはわかっていないみたいだった。
修習生がわからないのも無理はないのだが、実務では結構使う(少なくとも当事務所では)ので、ここで解説しておく。

少年保護事件付添扶助事業とは、扶助事業で少年事件での付添人を対象とするものである。

 例えば、窃盗事件で少年が逮捕・勾留されたとする。
 窃盗事件だから、被疑者段階では、被疑者国選制度が適用され、少年には国選弁護人がつけられるが、家裁送致になってしまったら、弁護人ではなくなってしまう。
 また、少年の国選付添人はかなり限定された場合でしか選任されない(通常、窃盗事件では国選付添人は選任されない)ので、少年には付添人を私費でつけなくてはならないことになる。

 これでは、少年の防御などがはかれないので、扶助事業として、少年保護事件付添扶助事業があるわけだ。

 現在、この事業は
  日弁連が実施主体となっており、日弁連が日本司法支援センター(法テラス)に対して事業を委託している。
 であるから、付添扶助事業の申し込み受付などは法テラスが窓口となっているのである。

 先の窃盗事件の例でいえば、
 被疑者段階は国選弁護人で
 家裁送致されてからは、形としては私選の形で付添人となるが(だから、付添人選任届を取っておく必要がある)、弁護士費用は付き添い扶助制度を利用することになる。

このような間隙が生じることについて、日弁連では
全面的な国選付添人制度の実現を求める決議
を出しているので、興味のある方は参照されたい。
http://www.nichibenren.or.jp/ja/opinion/hr_res/2007_2.html

by lodaichi | 2010-04-06 10:15