3年目くらいまでの弁護士向け実務刑事弁護の覚書


by lodaichi

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更生保護施設

出所者の農業研修センター完成 ひたちなか市、3省が支援
http://www.47news.jp/CN/200909/CN2009092501000597.html

国立の更生保護施設が茨城県に完成したとのニュース
更生保護施設については、あまり勉強しない分野かと思うが、法務省の下記HPもみて、知識として知っておいてほしい。

更生保護施設とは
http://www.moj.go.jp/HOGO/hogo10-01.html
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by lodaichi | 2009-09-27 17:32

競売手続の流れ

最近の修習は競売の流れまで教えていないんだろうか。

議論していたら、競売の流れがわかっていなかった。

これは基本だと思うのだが・・・

競売手続の流れについては、最高裁のHPに解説がある
http://www.courts.go.jp/saiban/syurui/minzi/minzi_02_01.html

弁護士が競売手続を行うことは多くはないが(金融関係をやっているところなら別かもしれないが)、いろいろな案件を扱う上での基礎となる知識であるから、しっかり押さえておいてほしい
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by lodaichi | 2009-09-25 08:12

千葉の裁判員裁判

9月16日付朝日新聞夕刊で
 「対象事件全国一 1人年6件担当?
 千葉の弁護士会 心配」
という記事が載っていた。

以下、記事の要約
 8月末までで千葉は対象事件が55件で全国一。

 しかし、法テラスへの裁判員裁判の登録弁護士は約100名。

 埼玉は120名、横浜は140名と比べても少ない。

 一つの事件を二人が担当するとしても、一人あたり年6件を担当する計算(年間300件として)。

 菅野亮弁護士のコメントとして「すでに3件受け持っているが、年5件が限界だ」
という声が紹介されている。


 
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by lodaichi | 2009-09-20 20:56
弁護士会の会長名で「法テラスのスタッフが国選の刑事事件数と比べると全然足りないので、スタッフ養成事務所を募集する」というFAXがきていた。

スタッフ養成事務所に手をあげようかどうしようか考えたことがあるが、今のところ消極である。

・スタッフ養成期間は1年とされているが、1年経って赴任先に行かせることを考えると、最後の数ヶ月は新件を委託できない。

・スタッフ養成事務所に要請の対価として支払われるものがない。
事務所の事件を無料で委託することができるが、どの程度委託できるか不透明な部分がある。
であるから、スタッフ養成はボランティア的なものとして受けとめざるをえない。

・スタッフ弁護士(候補)に委託した事件は、同弁護士が他の地方へ赴任してしまったらどうなるのか。
養成事務所が処理せざるをえないのであれば、負担がそれだけ増す。

そんなところから、スタッフ養成を受け入れられないでいる。
なお、今のところ、千葉でスタッフ養成を受け入れることのできるのは、1事務所しかない。
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by lodaichi | 2009-09-18 15:06

刑事弁護の量と質の問題

 被疑者国選がこの5月に対象事件が拡大し、裁判員裁判が施行されたので、刑事弁護の需要は著しく増大した。

 需要が増大したというか、もともと需要はあったのだが、弁護士がその需要にこたえざるを得ないように法律で強制されたといった方が正しいか。

 まず、この需要増大に弁護士全体が耐えられえるかという問題がある。

 今、見聞きしている範囲では、全く耐えられないという状況ではないようだ(かなりの負担がかかっているのは間違いがないようだが)。

 量の問題は、多くの弁護士が刑事弁護をやるようになってくれば(新しく登録してくる弁護士も多いのであるから)、いずれ解決するだろうと思っている。

 そうなると、次に(というか、今から)考えなければならないのは、質の問題である。

 Barl-Karth弁護士のブログにこの質の問題が書かれていたので、非常に参考になる。
こちら

 
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by lodaichi | 2009-09-11 06:45
鑑定入院命令について最高裁の新判例が出ている。
最高裁判所平成21年08月07日決定である→最高裁HP

”鑑定入院命令”といわれてもぴんとこない方がいると思うので、前に書いた記事を引用しておく

 「事件は検察官の裁判所による申立てにより始まる(33条12項)。少年事件が送致で始まるのと似ている。
 次に、少年事件では観護措置がとられることが多いが、これにあたるのが鑑定入院命令(34条)である。鑑定入院命令による入院の期間は原則2ヶ月、場合により1ヶ月の更新ができることになっているから、どんなに長くても3ヶ月以内に事件は終了してしまう。」

 即ち、少年事件とのアナロジーでいえば、観護措置決定に相当するものと思ってもらえばよい。
 
 観護措置決定も取消しができるから、鑑定入院命令についても取消しが可能なように規定されている(医療観察法72条)

条文をあげておこう

(裁判官の処分に対する不服申立て)
第七十二条 裁判官が第三十四条第一項前段又は第六十条第一項前段の命令をした場合において、不服がある対象者、保護者又は付添人は、当該裁判官が所属する地方裁判所に当該命令の取消しを請求することができる。ただし、付添人は、選任者である保護者の明示した意思に反して、この請求をすることができない。
2 前項の請求は、対象者が対象行為を行わなかったこと、心神喪失者及び心神耗弱者のいずれでもないこと又は対象行為を行った際の精神障害を改善し、これに伴って同様の行為を行うことなく、社会に復帰することを促進するためにこの法律による医療を受けさせる必要がないことを理由としてすることができない。
3 第一項の規定による不服申立てに関する手続については、刑事訴訟法第四百二十九条第一項に規定する裁判官の裁判の取消し又は変更の請求に係る手続の例による。

72条の1項は鑑定入院命令に対し取消し請求ができること、それができるのは、
 対象者、保護者又は付添人
であることを明らかにしている。

 2項により理由が制限されている。
 次のような理由では取消し請求はできないとされている。

 ア 対象者が対象行為を行わなかったこと
 イ 心神喪失者及び心神耗弱者のいずれでもないこと
 ウ 対象行為を行った際の精神障害を改善し、これに伴って同様の行為を行うことなく、社会に復帰することを促進するためにこの法律による医療を受けさせる必要がないこと

 しかし、今回最高裁の決定は、これらの理由以外によって、鑑定入院命令を職権で取り消す途があることを示した。
 
 この最高裁決定を利用して、鑑定入院命令の取消し請求(ないし職権発動の促し)を付添い人としては行っていくべきである。

 要旨は次のとおり。

(要旨)
1 鑑定入院命令が発せられた後に鑑定入院の必要がなくなったことなどの事情は,「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」72条1項の鑑定入院命令取消し請求の理由には当たらない
2 裁判所は,鑑定人の意見を聴くなどして,鑑定入院命令が発せられた後に「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」による医療を受けさせる必要が明らかにないことが判明したときなど,鑑定入院の必要がないと判断した場合には,職権で鑑定入院命令を取り消すことができる
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by lodaichi | 2009-09-09 07:29

最近の医療観察当番

当事務所の弁護士は、医療観察法の当番弁護士に登録しているが、この1年で当番で回ってきた件数は一人当たり1~2回くらいといったところだ。

 退院申立てをしたケース

 傷害事件のケース
などである。

 後者については、被疑者国選がついていないケースであった。

 被疑者国選がついている場合は、その国選弁護人が引き続き、国選付添い人としてついているからかもしれない。

 そんなことで、最近医療観察法について、各機会がなかったのであるが、修習生は、医療観察法について学ぶ機会は少ないと思うので、以前書いた記事を参照していただきたい。

心神喪失者等医療観察法について

医療観察法における抗告
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by lodaichi | 2009-09-07 20:26
先日、「刑事事件が専門」というホームページを見かけた。
さて、このような表示は許されるものであろうか。

弁護士は、現在広告が原則認められるようになっているが、

弁護士の業務広告に関する規程(pdfファイル)


というものがあり、これで規制されている。

 また、この規程を受けて、

『弁護士及び弁護士法人並びに外国特別会員の業務広告に関する運用指針』 (pdfファイル)


というものが存在するので、広告をするにあたっては、これらを参照する必要がある。

 専門分野について、「運用指針」は、
 現状では、”専門”という表示は駄目で
 ”得意”、”取り扱い業務”という表示ならOKと書いてある(注)。

 つまり、上記の規程、指針に従うならば、”専門”表示は客観性が保てないから不可というのが、現在の日弁連の公式な解釈ということになる。

 よって、”刑事事件が専門”という表示は許されないことになる。

 もっとも、そのような表記をしたホームページは、あえて日弁連の公式な解釈に挑んだという趣旨なのかもしれない。

 それならそれで、自分たちは客観的に見ても、専門家であるということをホームページ上でも示してほしいところであるが、どうもそのような記載はない。

 しかも、”刑事事件が専門”というと、刑事事件しかしない印象を私など強く受けるが、あるホームページでは、取り扱い分野としては、以下のように記載されている。
これでは普通の法律事務所と何ら変わらないではないか。

(刑事事件が専門とする弁護士のホームページ上での取り扱い分野)
刑事事件  交通事故  少年事件  医療過誤
損害賠償  離婚  倒産・破産等
(以下略)

(注) 運用指針の関係箇所は次のとおり
専門分野と得意分野の表示
① 専門分野は,弁護士情報として国民が強くその情報提供を望んでいる事項である。 し
かし,現状では,何を基準として専門分野と認めるのかその判定は困難である。 弁護
士として一般に専門分野といえるためには,特定の分野を中心的に取り扱い,経験が豊
富でかつ処理能力が優れていることが必要と解される。ところが,専門性判断の客観性
が何ら担保されないまま,その判断を個々の弁護士に委ねるとすれば,経験・能力を有
しないまま専門家を自称するというような弊害もおこりうる。
従って,客観性が担保されないまま「専門家」,「専門分野」の表示を許すことは,
誤導のおそれがあり,国民の利益を害しひいては弁護士等に対する国民の信頼を損なう
おそれがあることから,現状ではその表示を控えるのが望ましい。専門家であることを
意味するスペシャリスト,プロ,エキスパート等といった用語の使用も同様である。
なお,現実に「医療過誤」,「知的財産関係」等の特定の分野において,「専門家」
というに値する弁護士及び外国法事務弁護士が存在することは事実である。しかし,弁
護士間においても「専門家」の共通認識が存在しないため,日本弁護士連合会の「専門」
の認定基準または認定制度を待って表示することが望まれる。
② 「得意分野」という表示は,その表現から判断して弁護士の主観的評価にすぎないこ
とが明らかであり,国民もそのように受け取るものと考えられるので許される。しかし,
主観的であれ得意でないものを得意と表示することは事実に反する表現と認められる
おそれがある。従って,豊富な経験を有しない分野については,「積極的に取り込んで
いる分野」や「関心のある分野」という表示の方が,正確かつ誠実である。
③ 取り扱い分野」,「取り扱い業務」という表示は,専門等の評価を伴わないので許さ
れる。
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by lodaichi | 2009-09-05 22:19