「国家権力と零細企業の差」
2009年 11月 28日
千葉地裁での裁判員裁判後の裁判員の発言
裁判員経験者の女性は、検察側と弁護側の立証について「検察側はカラーで図のある書類、要点がまとまっていた。弁護側はワープロ打ち1枚。国家権力と零細企業の差のような印象」と語った。http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/091127/trl0911272101010-n1.htm
いや、まさにそのまんまなんですけどね
検察=国家権力
弁護士=零細企業
ですから。
もっとも、一般の方は、弁護士は、検察と対等という意識があり、それなのに、検察とこんなに差があるのかという気持ちがあるから、このような発言になるのではないかと思います。
それにしても、この感想に沿ったような判決だったのが、気になります。
検察=懲役8年求刑
弁護人=懲役4年程度
判決=懲役7年6月
やはり、この辺のプレゼンの仕方は、弁護士個人がやるのは限界があり、事務所とかもっと大きなところで取り組む必要があるのかなと考えざるを得ない発言です。
ただ、裁判員の発言はプレゼンの仕方に言及していますが、結局は、弁護士の争う姿勢の力量にあった可能性もありますが・・・・
と、ここまで書いて、他の記事を見てみたらさらに弁護人に厳しい指摘が・・・
毎日新聞
http://mainichi.jp/area/chiba/news/20091128ddlk12040166000c.html
判決後に記者会見した裁判員からは「検察側の書類は図解で要点をまとめるなど分かりやすく気合を感じた。一方で、弁護側の書類は文章のみ。心証面で検察側に傾くきらいがある。国家権力と零細企業の差では」「国選弁護人は費用、時間に限りがあるのでは」との声が上がった。
やはり、「わかりやすさ」「気合」ですか。
この「気合」、私は、”立証にかける意気込み”の意味に解すべきだと思いますね。
「わかりやすさ」の点ではどうしようもないですね。
国選弁護人であることではなく、これは弁護士の能力の問題でしょう。